2021年5月10日月曜日

むし歯は子どもにうつる?









こんにちは。院長の三浦です。
5月5日は「こどもの日」でしたが、
「端午の節句」でもありましたね。


鯉のぼりや五月人形を飾って、
お子さんの成長をお祝いした
ご家庭もあるのではないでしょうか?


日々の生活の中で、
お子さんの成長を感じる場面は
たくさんあると思いますが、
歯の生え変わりもその一つでしょう。



乳歯は生え変わりますが、
永久歯は生え変わりません。


子どもの頃から歯みがき習慣を身につけ、
むし歯を予防し、一生自分の歯で
お食事を楽しんでいただきたいと思います。




さて、みなさんは「むし歯はうつる」
というはなしをきいたことがありますか?



正確にいうと、
むし歯がうつるのではなく、
「むし歯菌」といわれるミュータンス菌がうつります。



むし歯菌は生まれたばかりの
赤ちゃんのお口の中には存在しません。


しかし、お父さんやお母さんの口から
「だ液」を介して
うつります。





◆「どんなとき」にうつる?


むし歯菌はだ液に含まれるため、


・スプーンやコップなど食器の共有

・食べ物の口移し

・キス

・熱い食べものをフーフー冷ます


によって感染します。









特に感染しやすい時期は、
生後19ヶ月~31ヶ月の間。
『感染の窓』と呼ばれる時期になります。

ただし、東京医科歯科大学 健康推進歯学分野の相田潤教授のお話では
むし歯菌がうつることと、子供がむし歯になるリスクは関係が無い!
ことが10年ほど前にわかってきました。

その理由は、虫歯は、ミュータンス菌以外の菌も原因になるからです。
虫歯になった人のうち、ミュータンス菌がいない人は4割もいます。
それほど神経質になる必要はないようです。


◆妊娠中に増えるむし歯菌


お父さんお母さんの
お口の中にむし歯菌が多いと、
お子さんへの感染リスクも上がります。


大切な赤ちゃんの歯を感染から守るためにも、
親御さんのお口のケアは大切です。



特に、お母さんの場合は
妊娠中のつわりで食生活が乱れやすく、
口内環境が乱れがちに。


むし歯や歯周病になりやすいので、
いつも以上に入念なケアを心がけてください。



ブラッシングができない時でも、
軽く口をゆすいでおくのがお勧め。


お茶やお水を飲んでおくだけでも
むし歯予防になります。



そして、安定期に入ったら
歯のクリーニングを行い、
むし歯があれば
ぜひ治療を受けましょう。





◆むし歯になりやすいところ


乳歯がむし歯になりやすい主な場所は、


・奥歯や、上の前歯の「歯と歯の間」

・歯と歯ぐきの境目

・奥歯の溝










最初に生えてくる永久歯、
通称「6歳臼歯」も
歯ブラシの毛先が届きにくく、
むし歯になりやすい場所です。


重点的にケアしましょう。





実は、歯磨きと臼歯の虫歯は関係が無いこともわかっています。

なぜなら、歯ブラシの毛先の太さより、6才臼歯の溝の方が小さいからです。

じゃあ、歯磨きはしなくていいの?という疑問が出てくると思いますが、
前歯の虫歯は歯磨きすることによって防げることがわかっています。

臼歯のむし歯は、溝を埋める「シーラント」や「フッ素」が有効です。
臼歯の歯磨きは、フッ素入りの歯磨き粉を溝に押し込めるためと考えてください。
できれば、歯磨き後、30分はお口をゆすがず、
歯磨き粉の成分をお口の残しておくことが大切です。

 



◆乳歯のむし歯も放置はNG

 

一見、
「乳歯は生え変わるし、
むし歯になっても問題ないのでは?」


と考えてしまうかもしれませんが、

それは大きな間違いです。


乳歯にむし歯があると、むし歯菌の数が増えて、
すぐ下に控えている永久歯にも悪い影響を与えます。


特に、3歳を過ぎるとむし歯が急激に増加するので、
3歳までの予防も欠かせません。



感染に気をつけるのはもちろん、
ダラダラと食べないなど、
「むし歯になりにくい習慣」をつくりましょう。










歯科医院では治療だけでなく、
ブラッシング指導なども行っています。
大切なお子さんがむし歯になる前に、
ぜひ親子で歯のメインテナンスにいらしてください。

 

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三浦歯科医院
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